開発のテスト工程で、PT や IT という用語をよく耳にします。
「聞き慣れてはいるけど、実際どういう意味かがよく分からない。」
「何の略だったっけ?」
と悩んでいる方は少なくないと思います。
そこで、今回は PT、IT、ST について簡単に解説していこうと思います!
PT とは
まずは PT についてです。
PT とは、Program Test (Part Test) の略で「単体テスト」のことを指します。
PT では一般的に、メソッドやモジュール(部品)、画面単位でテストを行います。
別名、UT (Unit Test) と呼ばれることもあります。
テスト手法として「ホワイトボックステスト」と「ブラックボックステスト」があり、この PT工程では両方の観点でのテストが必要となってきます。
ホワイトボックステスト
ホワイトボックステストとは、作成したプログラムの内部に注視し、想定通りの処理をするかを確認するテストのことです。
構造やロジックなどを細かく見ていくため、視点としては開発者の視点で確認することが大事になってきます。
ブラックボックステスト
ブラックボックステストは、想定される入力に対して出力が正しいものとなっているかなど、仕様を満たしているかを確認するテストのことです。
確認項目としては入力に対する出力のみではなく、UIなどのデザインが期待通りとなっているか等も確認します。
このブラックボックステストでは、実際に使用する人の視点に立ったテストを行わなくてはなりません。
IT とは
次に IT についてです。
IT とは、Integration Test の略で、「結合テスト」、「統合テスト」のことを指します。
IT では、複数のメソッドやモジュール(部品)を組み合わせてテストを行います。
テスト観点としては、モジュール同士の接続点が正常に動作しているか。また、複数のモジュールを組み合わせたものが、ひとまとまりとして正常に動作しているかを確認します。
ST とは
最後に ST です。
ST とは、System Test の略で、「総合テスト」のことを指します。
PT、IT がすべて終わった段階で行うテストで、本番とほぼ同じ環境でテストを行います。
取引先から要求された仕様を満たしていることはもちろん、性能やセキュリティ、負荷への耐性等もテスト観点として入ってきます。
テストが学べる書籍
さらにもっと詳しく学習がしたい方は、ここで紹介する書籍を参考にして学習を進めることをお勧めします。
学習の参考にして、スキルアップを目指してみてください。
1. テスト駆動開発による組み込みプログラミング ―C言語とオブジェクト指向で学ぶアジャイルな設計
最初に紹介する書籍は、オライリー社の「テスト駆動開発による組み込みプログラミング」です。
オライリー社の書籍は全体的に、完全に初心者よりも言葉の意味を理解できるレベルの方が読むのに適していることが多いです。
テスト駆動開発を普段からしない方にとっては少し難易度が高めかと思いますが、テストを考えながら開発をする技術を身につけることができたら、エンジニアとしても1段階上を行く存在になれると思います。
2.ソフトウェアテスト技法練習帳 ~知識を経験に変える40問~
2冊目は、こちらの「ソフトウェアテスト技法練習帳 ~知識を経験に変える40問~」です。
こちらの書籍は、1冊目のオライリー社の書籍よりも初心者向けで、テストを行う上で基本となってくる同値分析法やデシジョンテーブルについてを学習することができます。
テストが苦手だったり、プログラミングを始めた初心者の方にぜひとも読んでほしい一冊です。
3.ソフトウェア技術者のためのバグ検出テキスト
3冊目は、「ソフトウェア技術者のためのバグ検出テキスト」です。
この本は2020年12月発売の比較的最近発売となった本です。
内容は上記2冊とは少し異なり、テストの方法等ではなく、実際に開発を行う中でよく発生するバグを取り上げ、そのバグの原因やそのバグを未然に防ぐ方法を紹介しています。
この本を読むことで、この本で取り上げられているバグの発生を防ぐだけではなく、似たようなバグを発生させないような開発力も身につけることができます。
あとがき
この記事では、PT、IT、ST の違いを簡単に紹介しました。
PT、IT、ST の違いや特徴について何となく分かってもらえたかと思います。
テストの呼び方はプロジェクトによって違ってくるので、この記事で挙げた以外にも呼び方はたくさん存在します。
テストの呼び方については、担当のプロジェクトに合った呼び方をしていきましょう!
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